2025 / 05 |
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蜷川さんの舞台は一目見て、
「あ、蜷川さん♪」とわかる作品が多い。
さてさて歌舞伎ではどうなるのか?
ワクワク、コワゴワ観に行ってきた。
幕開き。いかにも蜷川さんらしい。
蜷川さんの舞台だぁ!と納得。
でもあとはそれほどでもない。
余り蜷川さんらしさを感じない。
歌舞伎らしさもそれほど強くない。
悪くない舞台だし、楽しかったし。
この暑い季節には、十二夜のような軽い作品はいい。
肩凝らないし、気楽で、明るいし。
でも、ここから、うるさいことを書きたい。
まず、場面転換。
何故、舞台を回しての転換しかしないのか。
時間かかって面倒。
場面転換の多い芝居なのだから転換を飽きさせたらマイナス。
毎回同じ転換ではうんざりしてしまう。
背景を描いた幕を使ったりもしているのだから、
切って落として場面変えれば早いし、目先も変わるじゃない。
落とさなくても、飛ばしたら次の装置があるのでもいい。
幕を飛ばした後にどうして回り舞台を回すのか。
回す事でしか転換しないことが非常に残念。
早く、という意味では台詞。
概ね悪くないのだけど、
言葉遊びの場面では現代的により早く、
恋を語るところは歌舞伎らしくたっぷりと
と緩急つけても良かったのに。
その点、テンポが一番良かったのが亀治郎くん。
スーパー歌舞伎で鍛えられたからかな?
とても気持ちよいテンポにも関わらず、
そのテンポなりの歌舞伎らしい間合いを感じる事ができた。
ちょっとテンポ感が重かったのが松緑くん。
声質のせいかな、キャラ作りのせいかな、
ひとり重い感じがして、ちょっと残念。
菊五郎さんは、ファンの人には申し訳ないかもしれないけど
四ノ切の狐より、今回の方が似合っている気がする。
楽しそうにしているからかもしれないけど。
左團次さんも飄々と左團次さんらしく雰囲気を出していて
役柄にハマっていて、器用だなぁ。
幕間にすれ違った人が
「どんどん変わっている・・・」
と話していた。
初演だもの、毎日毎日試行錯誤しながら練りつめているのだろう。
贔屓の役者が出ていれば私も通うだろうけど、
今回はあいにく、通って進化する様を見る予定はない。
でも、より進化させた再演があっても良いとは思っている。