2025 / 05 |
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珍しいものを観に行った。
ドイツの演出家ヨッシ・ヴィーラー演出の四谷怪談。
さてはて、どんな舞台?
正直一言で言ってわからなかった。
四谷怪談は南北の書いた文も読んでいるし、歌舞伎も観ている。
一般には怖い幽霊話と思われているのかな?
歌舞伎の四谷怪談を観てからは、
怖いのは生きている人間で、お岩様は哀しい女性だと思っている。
その哀しい話が胸に沁みる好きな作品だ。
この外国人の演出家は何を見せてくれるのだろう。
新しい別の方向の視点を見せてくれるのではないだろうか?
でも外国人にこの話はわかるのだろうか?
期待と不安、ない交ぜで観に行った。
新しい視点に嬉しくなるのか、
何もわかっていない、と受け入れられないことになるのか
どちらでもいいと思っていた。
ところが、どちらでもなかった。
良いとも悪いとも、共感できるとも拒絶したいとも
全く何もなかった。
現代の服をした登場人物。
地下鉄のホームを模したらしい装置。
南北の時代のままの台詞。
そのどれも受け入れられないものは一つもなかった。
でもその全てが無機質で何物でもなく意味がなく感じた。
記号が並んでいるようだった。
怖さも哀しさも面白さも楽しさも何も感じなかった。
何の表情も見えなかった。
その何もなさを伝えたかったのか?
なら、成功だろう。
でも、そういう舞台には何の興味もわかないなぁ。
空気のようにあってもないのと同じ。
どうでもよい。観たいとも観たくないとも思えない。
心地よくも心地悪くもない。
面白くもなければ退屈でもないし観るのが辛いわけでもない。
何の感情も起きなかったこの作品。
なんだったんだろう?
(なんだったんだろう?という感情が生まれているじゃないか
というツッコミが入るんだろうか?)