2025 / 05 |
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イメージは華やか。
観てみたらシック。
とても古風な美しい日本語の音で綴られた舞台でした。
プログラムにも
華麗なせりふがローブデコルテを着て舞台を闊歩し
演じ、見得を切り拍手を浴びているよう
というようなことが書かれていました。
確かに目で見ているはずなのに
五感が感じ、意識し記憶に残るのは
耳から入る言葉、音としての台詞。
見た目の印象が乏しいのは、シックな色調の為もあるでしょうねぇ。
鹿鳴館での舞踏会というのに、ドレスが地味な気が・・・
派手な商業演劇の観過ぎでしょうかねぇ。
別にベルばらみたいに、なんて思いません。
ドレスのデザイン(時代考証)からして異なりますもの。
特に主役の朝子のドレスは普段着っぽく見えました。
もしかしたらシックな装置の影響もあるかもしれません。
装置の色を映してしまうでしょうから。
三島由紀夫さん自身はシックなイメージで書いたのかしら?
見た目でもう一つ残念だったのは舞踏会場面。
全てシルエットだけで見せていました。
せっかく踊りも得意な四季ですのに・・・
実際に目の前で踊って見せて欲しかったわ~。
そうすれば華やかにも見えたでしょうに。
耳に残念だったのは若い方の台詞。
久雄役と顕子役の台詞が、私の耳には馴染まなくて。
感情に乏しく、三島由紀夫が紡いだ言葉が身についていず
心地よく響かないように感じてしまいました。
普段、使わない言い回しばかりですから難しいですね。
でも、あともう少し・・・勿体無く思いました。
それにしても、優雅な言葉の響き。
美しく品格も備えた中にも凛とした女性たち。
政治だ思想だと大仰に動き回る男性とは異なる次元で
男性より現実的にしたたかにしなやかな女性。
したたかに、しなやかに。
女性讃歌の作品のような気がしてきました。
原作を読み直してみようかしら。